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2016/05/31 県内外で活躍されている名嘉一さんにインタビュー

名嘉一
5月のゲスト:名嘉一(Hajime Naka)
名嘉さんは美術スタッフとして働く一方、アーティスト「ナカハジメ」として県内外で活躍されています。彼が持つ芸術的な感性と才能がどのようにして生まれたのかを知るために、作品に対する思いやこだわりについてお話を伺いしました。

出来たものをどう見せるかが大切。
どんな風にゴールまで持っていくかを考えることが楽しい。

インタビュー:名嘉一フォト

―本日は宜しくお願いします。

名嘉:宜しくお願いします。

―アーティスト「ナカハジメ」さんとして活動を始めたのはいつ頃ですか?

名嘉:名前を変えたのは、一番本格的に始めた頃だから・・・多分30歳くらいかな。

インタビュー:名嘉一フォト1

―お名前を「カタカナ」にした理由を教えてもらえますか?

名嘉:漢字だと少し堅い感じに見えるからかな。それでカタカナにすることで少し柔らかい感じになるかなって。あとは小さい子にも読めるようにって思いがあったんです。

―カタカナの方が優しく感じますね。
 では次に作品をつくる時に大事にしていることはありますか?

名嘉:ありますよ。人によっては、作品展を開くときに過去の作品を持ってくる方もいますが、僕は常に新しい作品を持っていくんです。同じ作品をそのまま出すって事は絶対しないですね。
そうすると在庫が増えていっちゃって(笑)。売れなければそのまま抱えないとというリスクはあるけど、必ず新しいテーマで作る事を心がけていますね。

―お客さんも楽しめますね。作品展や個展のタイトルはいつ決めるんですか?

名嘉:僕は、必ず最初にタイトルを決めるんです。そこからどんどん掘り下げて、タイトルに当てはまる作品を作っていきますね。
絵を描くときも同じですよ。先にストーリーを考えてから描きはじめます。作品ありきではタイトルを決めないですね。

―そうなんですね。タイトルの名前はどのように決めるんですか?

名嘉:んー、言葉自体にそんなに意味はなくてもよくて。例えばその言葉のリズムがいいとか、フレーズがかっこいいなと思うものをチョイスしますね。

―テーマを決める時や作品づくりで、インスピレーションを得たい場合はどうしますか?

名嘉:何か特別な事をするってのはないかな・・・。普段している事でポッと浮かんでくることが多いんですよ。例えば歩くこと。
ひたすら歩いているとアイディアが出てきたりしますね。あとは友人のカフェへ行っておしゃべりして気分転換することかな。

インタビュー:名嘉一フォト2

―散歩がアイディアを生むんですね!ところで名嘉さんは会社員とアーティストという二足のワラジで活動されていますが、制作する時間はあるんですか?

名嘉:僕は、時間が無いっていうと制作時間が無くなるので作るようにしています。だけど集中力が続かないんで30分は絵を描いて、次の30分何か違う事をする・・・この繰り返しですね。
時間をうまく使うようにしています。
だから四六時中アトリエにいても、ずっと絵を描いている訳ではないんです。

―時間をうまく使うことが二足のワラジをこなすポイントなんですね。
 名嘉さんは、美術手法の中でどの手法が楽しいですか?

名嘉:やっぱり版画かな。なかでも銅版画が一番僕っぽいですね。

名嘉一フォト3

プレス機で刷りの作業をする名嘉さん

―銅版画を始めたきっかけを教えてください。

名嘉:銅版画で作品を作っている友人がいまして、その子から教えてもらったんです。今使用しているプレス機も譲り受けたものです。

―きっかけはご友人だったんですね。その銅版画ですが製法を簡単に教えていただけますか?

名嘉:まず版を作って、インクを載せてプレス機で刷ります。時には刷った物をパソコンに取り込んで、デジタルで仕上げることもあります。

―デジタルな作業もあるんですね。因みに、うまくいかなかった場合は作り直すんですか?

名嘉:いいえ。作り直しはしないですね。出来たものをどう見せるかが大切だと僕は思っているので。
最初からうまくいくものもあれば、うまくいかないものもある。それをどんな風にゴールまで持っていくかを考えるんです。なのでボツとかはあんまりないですね。

名嘉一フォト4

   銅版に描写したイラスト

―作品に対する愛情が伝わってきます。名嘉さんが感じる銅版画の魅力を教えて下さい。

名嘉:工程の中で銅を腐蝕するんですけど、その時の気温などで、腐蝕の仕上がりが変わるんですよ。それによって、思ってたより浅い溝や、深い溝ができたりするし、インクののりも全然違う事もあるんです。
本当はそれをコントロールしないといけないのでしょうが、僕はその場その場で出来具合が変わるところが、 面白いと思ってて、それがとっても魅力かなって思います。

―銅版画の魅力は奥が深いですね。

名嘉:そうですね。だからこそ楽しいと思えるんです。

活躍の場は沖縄県内だけでなく県外へ

名嘉一フォト5

―名嘉さんはコラボする機会が多いですよね。活動の幅が広がるきっかけは何ですか?

名嘉:えっと、僕が30歳の時に沖縄復帰の年に生まれた”復帰っ子”が集まって沖縄でイベントをしたんです。今はもうないんだけど、前島に元々結婚式場だった場所がアートギャラリーになってて。そこをメイン会場にして復帰っ子たちが今どういう事をしているのかを紹介するというイベント。
お笑いや音楽ライブなど行われてて、僕はその中で絵描きとして参加しました。
これがきっかけで活動の幅が広がったと思います。

―とてもいい機会だったんですね。最近では県内だけでなく県外でも出展されているとお聞きしましたが。

名嘉:そうなんです。おととし、姫路でクラフト・アートフェアに、ユニット組んでいるタナベさんと参加しました。昨年も参加しようと思っていたんですが別のイベントが重なったので、参加はしなかったんですが。

―別のイベントとは?

名嘉:愛知県の蒲郡市で「森、道、市場」という”日本全国の素敵なモノ・ごはん・音楽”が集まった野外イベントです。コンテンツ の一つで「リトルオキナワ」というのがありまして、その中で作品を販売したんです。

名嘉一フォト5

  レスラーをモチーフにしたてぬぐい

―どのような作品を販売したんですか?

名嘉:昨年はTシャツとてぬぐいを販売しました。ほぼ完売したので嬉しかったですね。音楽フェスなので、それに特化したものに 商品もアレンジしてたんですよ。レスラーがギター、忍者がトランペットを持っているイラストをモチーフにしてね。

―イラストを拝見しましたが、可愛いタッチで描かれていますね。

名嘉:ありがとうございます。家族連れが多いイベントなので、子どもたち喜びそうなテイストにしたんです。可愛いと言ってもらえるようなね。

名嘉一フォト6

   コラボ商品のクッキー(右)

―今年も参加されるんですか?

名嘉:はい。5月に開催されたので新しい作品を持って参加してきました。
今年は癒し・ほっこりするをテーマにしてて、「レスラーの休日」をモチーフにした作品を準備したんです。他にもクッキーとコラボした作品も販売しましたよ。今回は個性的というよりも皆が欲しくなるものを重点において作りました。

―お客さんの反応はいかがでしたか?

名嘉:今年も家族連れが多かったのでクッキーや可愛いグッズが人気でしたね。子どもたちはその場で作品をつけてくれたりして、気に入ってくれている姿が見れて嬉しかったです。あと、前に作品を買ってくれたお客さんが今年も遊びに来てくれた姿を見ると参加して良かったなって思えましたね。

名嘉一フォト7

  2016年「森、道、市場」の様子

―それは嬉しいですよね!さて今回2回目の参加という事ですが、昨年と比べていかがでした?

名嘉:昨年は初出店でビギナーズラックみたいなところもあって、もの珍しいから買う人もいたんですが、今年は思ってたより売れたとかは無かったですね。だけど、来年もう1度参加する価値はあるねって話にはなりました。この経験を踏まえて、新しいものを作れそう。すごくいい感じの手ごたえがありますね。

―その「新しいもの」を少しだけ教えてもらえますか?

名嘉:ええと、元々僕らのチームは「男の子モチーフ」で作ることをコンセプトにしているんですね。
例えば、お花やハートよりも車とかライオンといったものを描いた作品とかね。それで次回はその原点に戻ってみようかという話にはなっていますよ。

―次回の作品も楽しみにしています。

名嘉:ありがとうございます。

東京で初めて個展を開催

―名嘉さんの夢や目標を教えてください。

名嘉:そうですね、地域や場所はこだわらずいい表現ができる空間で、僕の作品を見てもらいみんなから反応をもらうことかな。県内外問わずそういう機会があればどんどんチャレンジしていきたいです。

名嘉一フォト8

―近々そういう機会はありますか?

名嘉:はい。今年の8月に東京で個展を開くことになったんです。タイミングよくギャラリーの方が声をかけてくれて。

―凄いですね!県外での個展は初めてですか?

名嘉:そう、初めてなんです。イベントで県外に行くのはあるんですけど、すべての作品が僕のものではないですしね。
今回は、全て僕の作品が展示されるのでとても楽しみですね。

―これから個展へ向けて制作に取り掛かるとなると、忙しくなりますね。

名嘉:忙しくなりますね。あ、だけど忙しい方が性には合ってるかな。本当に暇なときって動かないというか何もしないから(笑)

―(笑)。では最後に、活動の場が広がっている今、楽しいですか?

名嘉:楽しいですね~。やっぱり外に向けて活動しているおかげかな、そう思えるのは。
人との繋がりもできるし、仕事に活かせることもできると思うんです。実際、外での繋がりで色んなイベントに参加する事も出来てますしね。

―仕事が楽しいと思えるって素敵だと思います!
 更なるご活躍を楽しみにしています。本日はお忙しい中ありがとうございました。

名嘉:ありがとうございました。

 

 

ナカハジメアーティスト:ナカハジメ

1972年石垣市生まれ。
手描きと銅版画の作品を組合わせて平面作品を制作。
イラスト、グラフィックデザイン等を手がけており、県内外で作品展やワークショップを勢力的に行う。

 

icon作品を作りなおすことはせずに、それをどうやって見せるのかを大切にしているナカハジメさん。作品ひとつひとつに愛情を持っている事がとても伝わってきました。ちなみに好きな色はピンク(特にビビット)だそうで、作品の中でもよく使うそうですよ。

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