12月のゲスト:仲村尚子(Shoko Nakamura)
総務部放送支援課 テレビ業務に所属の仲村さん。テレビCMに関するお仕事を日々行っています。
穏やかな笑顔が印象的な仲村さん。なんとNAHAマラソンに何度も出場している美ジョガーなんです。今でも続ける理由とは?マラソンに対する熱いを思いをお聞きしました。
仲村:小学2年生の時に突然左脚が痙攣をおこし、その後全く動かなくなってしまったんです。手術を受けても良くならず、原因不明のまま入退院を繰り返していました。私は完治することを諦めていたんですが、それでも両親は私の脚を毎日マッサージし続けてくれたんです。
1年半ほど経った頃、突然左足の親指が少しずつ動き始めました。その時は、すごく驚きました。それから日を追うごとに、電気が走るように脚に熱を感じるようになったんです。
脚が少しずつ治ってきた頃、テレビでマラソン中継をよく見ていたんです。選手が清々しく駆け抜ける姿がかっこよくて羨望の眼差し!「治ったら私も走りたい!」という気持ちが湧きあがりました。この思いがマラソンを始めるきっかけだと思います。
―現在の仲村さんからは想像もつかない過去があったんですね。
仲村:そうですね。完治した後は、走っている姿を見せて両親を安心させたいと思う気持ちから、校内マラソンやクラブ活動に積極的に参加するようになりました。
―娘の走る姿を見てご両親も喜んでらっしゃとる思います。
仲村:諦めかけた私をずっと支え、励まし続けてくれた両親に本当に感謝です。
―NAHAマラソンには出場することになったのはいつ頃からですか?
仲村:初出場は第11回大会で私が23歳の時でした。
その時はゴール前で時間制限になってしまい、門の前で号泣したことを思い出しますね。あの悔しさがバネになって翌年初めて完走することができました。その後、13回完走していています。
―完走できるのは、初出場の時に味わった悔しさがあったからなんですね。
マラソン前に必ず行うことはありますか?
仲村:マラソン前夜は熱いお風呂にたっぷり浸かり、翌日のシミュレーションをしています。走っている自分をイメージし気合いを入れるんです。
当日の朝は、体を温めることと緊張を落ち着かせるためにぬるめのお風呂に浸かって出発します。何度出場してもスタートラインに立つとドキドキが止まりませんね。
―お風呂でのリラックスタイムが仲村さんをゴールへと導いているんですね。
現在も緊張されるというNAHAマラソン。その魅力は何でしょうか?
仲村:NAHAマラソンは那覇市の明治橋をスタートし、南風原町・八重瀬町・糸満市・豊見城市の5市町を駆け巡る過酷なレースです。私はその5市町全てにゴールがあると思っているので、新しい市や町に入るたびに達成感を味わえてすごく楽しいです。また、地域によって風景や人の雰囲気が変わっていく様子を楽しめることも走る魅力の1つだと思います。
アナウンス等で「レースを楽しみましょう~!」と聞きますが、最初は不安ととまどいばかりでした。ですが出場回数を重ねるに連れてレースを楽しめるようになりましたね。
―レースの中には色んな楽しみがあるんですね。
仲村:他にも応援の温かさを感じることができるし、たくさんの勇気を頂けます。沿道からの声援や子供たちとのハイタッチ、見ず知らずのランナーが私の背中を押して一緒に走ってくれたこと。そのひとつひとつが私に勇気を与えてくれましたね。
―仲村さんはチームでNAHAマラソンに出場されているんですよね。
仲村:そうなんです。最初はひとりで出場していたんですが、チームで参加しているランナーが励まし合って走る姿を見て、いつか私も仲間を作りたいと思うようになって。そう思い始めた頃、職場で結成されたマラソンチームの方に、「一緒に走らないかい?」と声をかけて頂きました。入部してから9年、現在もチームの一員として出場しています。
―マラソンチームの雰囲気を教えてください。
仲村:笑いの絶えないすごく楽しいチーム。部員9名、マネージャー2名の賑やかなメンバーで結成しています。
仕事やプライベートについて本音で語りあえるし相談もできる仲間で、私にとっては家族のような存在です。
メンバーで集まれば終始マラソンの話で盛り上がります。
走り方についてのアドバイスやそれぞれの練習方法を延々と(笑)
私も学ぶことがたくさんあるのでありがたい場ですね。
―仲村さんにとって、とても居心地のいいチームなんですね。
チームに入ってから何か変化はありましたか?
仲村:とても変わりました。ひとりで走っていた頃と比べると、メンタル面が特に鍛えられたと思います。以前は、タイムの遅れはどこかで挽回すればいいと思っていたんですが、「マイペースを貫くことが長距離を走り切るためには重要だよ」と教えてもらったんです。それからは安定して走れるようになりました。
走る楽しさや、励まし合うこと・希望を持ち続けることの大切さを学び、チームの一員としての責任を持つようになりましたね。
―今後の目標を教えてください。
仲村:一人でも多くの方にマラソンを楽しさを知って頂くことですね。
原因不明の病気で歩けなかった私がマラソンに出場し、周囲からたくさんの勇気を頂き、挑戦する楽しさを知ることができました。マラソンを楽しむことで得るものはたくさんあると思います。その思いを伝えるためにも、年を重ねて体力にも変化がありますが出来る限り走り続けていこうと思います。
―RBCビジョンで働くきっかけを教えてください。
仲村:以前RBCのラジオで庶務として働いている時期がありまして、仕事でビジョンスタッフと関わる機会が多かったんです。その時、番組ディレクターや技術スタッフがすごく明るくて仕事をテキパキとこなしている姿に憧れ、私もビジョンで働きたいと思うようになったんです。何度か採用試験にチャレンジし、入社が決まった時は心躍るような気持ちでしたね。
入社後はテレビ編成に配属され、現在はテレビ業務部に在籍しています。
―念願叶ってビジョンに入社されたんですね。
仲村さんが現在配属されている業務部ではどういうお仕事をされていますか?
業務部は主に、CM枠を営業さんと連絡・調整をしながら、管理する部署です。その中で私は、広告代理店と営業さんのサポートに携わっています。代理店からCMの素材や搬入について問合せがあった場合、営業さんに代わり対応をしています。
また、テレショップの時間取りも担当しており、各支社から発注を受けた後、放送枠の時間を指定しています。
同じ業種が連続しないように慎重に放送枠を確認し、各支社へ報告します。
―社内・社外の方とのコミュニケーションを円滑に取るために心がけていることはありますか?
仲村:相手に不快感を与えず、端的かつ正確に伝えるように心がけています。特に私が対応する広告代理店の方や営業さんは忙しい場合があるのであまり時間をかけることはできません。
ですから会話の中で、何を求められているのかすぐにキャッチしなければいけないんです。
他にも、CMを管理するうえで必要な専門用語を覚えることも大切です。初めて聞いた人にも分かり易く説明できるように日々工夫しながら対応しています。
―聞く力と対話力が必要なお仕事なんですね。
では、どのような時仕事にやりがいを感じますか?
仲村:CM素材の搬入でいらした広告代理店の方に、「いつも助けられていますよ、ありがとう。」と感謝の言葉を頂いた時は、とても嬉しいですね。また、私が担当しているテレショップがオンエアされると、放送の一部を担っているという実感とやりがいを感じます。
―悩んだときの対処法はありますか?
仲村:とにかく走る!仕事で壁にブチ当たった日は必ず。走っていると疲れも取れるし、気持ちの切り替えもできるんです。悩んだことを「もういいや」と諦めることはせず、次はこうしてみようと前向きに考えることができるんですよ。
―仕事もマラソンも諦めない気持ちが大事なんですね。
本日は素敵なお話をありがとうございました。
仲村:こちらこそありがとうございました。